ひとり言

風光る頃

冬ざれの野に
春の訪れを告げる風が渡る

気の早い若芽は大きくふくらみ
いまにもほころびそう

三寒四温
肌を刺す寒気の襲来に
ひらきかけの紅梅が
思わず身をすくめる

春はまだか
春はまだか
そんなささやきが聞こえてきそうだ

急がなくてもいいんだよ

マイペースで行こうよ
やがて
木々が目覚める
花も咲く
そして風が光る春が来る

佐藤 美代子

PAGE TOP