ひとり言

スローな刻(とき)を…

私はかつて中学生の時代から9年の長きにわたって  

文通(ぶんつう)をしていたことがある。

今の若い方に言わせると      「文通って、なに?」ということになる。

正に文(ふみ)を通(かよ)わすという意味なのだが

携帯電話時代の方には       ピンと来ないようだ。

家族が寝静まった夜中に

「時計が12時を打っています。   眠れないままに筆を執ります。…」などと

ペン(万年筆)で書き始めたものだ。

(「時計が打つ」や「万年筆」の登場で、年代の想像がつきそうですか?)

 

ノスタルジーに浸ろうと思って   語り始めたわけではない。

便箋1枚を埋めるのに       朝方までかけて悩み

何枚もの下書きを書いては破り   破いては書いた手紙…

何とのんびりとした刻(とき)だったのだろうか

清書をして切手を貼り       ポストに放り込んでも

届くのに数日           そして…

相手も(多分?)近況や自分の想いを 1枚の便箋にぶつけるのに

書いては破り、破いては書くため  返事が来るのは早くて1週間後になる

 

今の若い方は、携帯電話がないと  コミュニケーションが図れないようだ

メールをしたのに即返がないと   

「嫌われたのではないか?」    「友達と思ってくれては、いないのか?」

と不安になる。

 

パソコンや携帯電話でメールが打てる 便利な世の中にあって

今さら手紙や葉書を書くことを    お勧めする訳ではない

しかしながら

メールの即返がないとき       携帯電話がつながらないとき・・・

ひと呼吸することをお勧めしたい

そして

「忙しくて返事(メール)が打てないのかな?」  「熱でも出して寝込んでいるのかな?」

など、相手を思いやる気持ちを抱いて欲しい。

また、周りのスピードに追いついていけないと感じたとき  無理に合わせようとせずに

立ち止まって自身を見つめ直して欲しいと思います。

スローな刻(とき)を…

牧田 英治

・・・海の声を聞きたくて・・・

海の声を聞きたくて

 

季節外れの浜辺をたずねた

 

しぶきに踊るうみねこは何も語らず

 

夕日に染まる水平線がはるかに霞んでいた

 

 

日々の暮らしの中にふっと疲れを感じたとき

 

海を見たくなるのは私だけだろうか

 

潮騒は母の子守唄のように心地よく

 

過ぎ去った遠い日を思い出させてくれる

 

 

潮風を浴び

 

新しいエネルギーを感じながら

 

日常に戻る私

 

 

海よ また逢いに来よう

 

こんどは 朝日に輝くお前に

 

うれしい話ができる時に

佐藤 美代子

ハチのひと刺し

庭の片付けをしていて  ハチに刺された

チクッときた時    ’やられた’と言う思いと

救急病院はどこだろうの 思いが交差した

 

とりあえず        毒と針が流れるように

水道水の下で      痛くなるまで搾り出した

抗ヒシタミン軟膏を塗り 赤くはれてくる手の甲を見ながら

やるべきことはなんだろうと考えた

 

完全防備し        まずハチの巣を取り除いた

幸い巣は6~7センチの  アシナガバチのものだ

すでに刺されてから    1時間以上経過している

局所以外の異常はない

 

患部を冷やしながら    巣を取り壊されたハチに思いを馳せる

手入れのされていない庭にしたのは私の都合

巣に近づいたのも私の都合

一方的な私の都合で    巣は取り壊されてしまった

 

あんがい、

人との付き合いにも    こんなことがあるのではないだろうか

周りにかけている迷惑や

一方的な思い込みは    なかなか気づくことがない

 

自分にやさしい人ばかりの中にいるのは

手入れをしていない庭にいるようなもの 

少し辛口の意見を言う友人は なんとなく煙たくって

ついつい疎遠になりがち 

              

ハチの一刺しはいやだけど            

庭にもこころにも風を入れるのは 大切だと思わせられた出来事だった

 

佐藤 美代子

風薫る五月

若芽が萌えるこの時期は

風の香りを知ることが出来る季節である

 

緑の中に身を置くと

なぜか とてもここちよい

 

それは

「植物が発散するフィトンチッドと言う物質が

こころをリラックスさせてくれるから」

と言われています

 

科学でも、証明されているとかいないとか

 

そんな証明がなくても

新緑の鮮やかさは目を休ませ、

心落ち着かせてくれる

 

森林浴に出かけるほどの時間がなくても

近くの公園

神社の杜など身近な緑に身を委ね

 

むせ返るような香りを胸いっぱいに吸い込んで

日ごろのストレスを取り去ってしまおう

佐藤 美代子

手を握ってあげる

寂しいとき誰かが傍にいて手を握ってくれる。

それさえも叶わなかった。

寂しいけれど、辛いけれど自分の右手で

自分の左手を握り返すことしか出来なかった。

 

でも今は…

 

「自分のこの手で大切な誰かのために

手を握り返してあげられるようになりたい…!」

 

そんな風に考えるようになったんだよね。                              

色々あったけど…本当に強くなったよね。  

 

 ○○さん。

あなたの成長が私の誇りです。

武藤良彦

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