ひとり言

春なのに・・・

四月になったのに
氷点下の寒さに震える

大地が揺れ、大好きな海が牙をむいたあの日から
私のこころも体も落ち着かないでいる

そんな私のこころのように
春は行ったり来たり
まるで道に迷っているようだ

佐藤 美代子

東北地方太平洋沖地震により被害を受けられたお客様へ

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による被災地の皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに、早期の復旧をお祈り申し上げます。

待っているよ

久しぶりに友人から   

電話があった まだ若いが彼女は    

幼稚園児の母親育児に悩んでいた自由気ままな幼児に   

振り回されママ友の付き合いに   

気疲れし自分は何にも出来ない母親だと  

落ち込んでいた しばらく彼女のマイナス思考に  

付き合っていると自分が誰かと比べて   

ないものねだりをしていることに気づきケラケラ笑い出したそして、息子のお迎え時間だからと  

電話は切れた 受話を耳にあっけにとられる私がいた そうだね誰かに聞いて欲しかったんだねいいよ 

いいよまた落ち込んだら電話してよ明るいあなたの声に戻れるならいつでも待っているよ 

佐藤 美代子

スローな刻(とき)を…

私はかつて中学生の時代から9年の長きにわたって  

文通(ぶんつう)をしていたことがある。

今の若い方に言わせると      「文通って、なに?」ということになる。

正に文(ふみ)を通(かよ)わすという意味なのだが

携帯電話時代の方には       ピンと来ないようだ。

家族が寝静まった夜中に

「時計が12時を打っています。   眠れないままに筆を執ります。…」などと

ペン(万年筆)で書き始めたものだ。

(「時計が打つ」や「万年筆」の登場で、年代の想像がつきそうですか?)

 

ノスタルジーに浸ろうと思って   語り始めたわけではない。

便箋1枚を埋めるのに       朝方までかけて悩み

何枚もの下書きを書いては破り   破いては書いた手紙…

何とのんびりとした刻(とき)だったのだろうか

清書をして切手を貼り       ポストに放り込んでも

届くのに数日           そして…

相手も(多分?)近況や自分の想いを 1枚の便箋にぶつけるのに

書いては破り、破いては書くため  返事が来るのは早くて1週間後になる

 

今の若い方は、携帯電話がないと  コミュニケーションが図れないようだ

メールをしたのに即返がないと   

「嫌われたのではないか?」    「友達と思ってくれては、いないのか?」

と不安になる。

 

パソコンや携帯電話でメールが打てる 便利な世の中にあって

今さら手紙や葉書を書くことを    お勧めする訳ではない

しかしながら

メールの即返がないとき       携帯電話がつながらないとき・・・

ひと呼吸することをお勧めしたい

そして

「忙しくて返事(メール)が打てないのかな?」  「熱でも出して寝込んでいるのかな?」

など、相手を思いやる気持ちを抱いて欲しい。

また、周りのスピードに追いついていけないと感じたとき  無理に合わせようとせずに

立ち止まって自身を見つめ直して欲しいと思います。

スローな刻(とき)を…

牧田 英治

・・・海の声を聞きたくて・・・

海の声を聞きたくて

 

季節外れの浜辺をたずねた

 

しぶきに踊るうみねこは何も語らず

 

夕日に染まる水平線がはるかに霞んでいた

 

 

日々の暮らしの中にふっと疲れを感じたとき

 

海を見たくなるのは私だけだろうか

 

潮騒は母の子守唄のように心地よく

 

過ぎ去った遠い日を思い出させてくれる

 

 

潮風を浴び

 

新しいエネルギーを感じながら

 

日常に戻る私

 

 

海よ また逢いに来よう

 

こんどは 朝日に輝くお前に

 

うれしい話ができる時に

佐藤 美代子

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